2005年4月1日金曜日

【第7回】― コンストラクショニズム⑥ ―


クラス授業におけるコンストラクショニズム(2)

レゴダクタ・コースやハンズオン算数くらぶの授業では、個人作業が多いのですが、決して個別指導ではなく、コンストラクショニズムに基づいたクラス授業としての運営を行っています。学校ではクラス一斉授業を行っていますが、結局生徒は一人一人分断されています。指名されて答えを求められ、正しい答えができなくて悲しい思いをするのは自分一人だけです。コンストラクショニズムは、このようなクラス授業とは全く異なった授業手法を提唱しています。

端的に言えば、「クラスの皆がお互いに刺激し合い、意見を出し合って、生徒たちの力で知識や知恵を高めていく」という運営方法です。もちろん、これは、教師の立案・企画した学びのデザインに沿って、ナビゲーターとしての教師とのやり取りによって知的好奇心や探究心をもって操作活動・創作活動・実験に取り組み、設定した学習目標を目指し行われなければなりません。

一人の生徒の「キラリと輝いたつぶやき」を教師が察知し、クラス全体に紹介したり問題提起をしたりすることが必要です。また、生徒には、(あまり良くない言葉ですが)「盗人根性」が必要です。友達の優れたところを「盗む(パクる)」こと(=模範とすること)が求められます。「学ぶ」とは「まねぶ(=真似する)」が語源となっているのはよく知られています。もちろん、優れた考えやアイデアを最初に提案した人への敬意は忘れてはなりません。

ロボカップジュニアでは、コンピューターソフトの開発におけるオープンソースという考えを援用し、競技そのものだけではなく、プレゼンテーションポスターなどで子供達による情報公開を行い、お互いに優れたものを参考にし合うことを奨励しています。


To be continue・・・