2004年10月1日金曜日

【第2回】-コンストラクショニズム①-

-コンストラクショニズム①-

当アカデミーの教育のコンセプトは、次の3つのキーワードが大きな柱となっています。
(1)コンストラクショニズム
(2)ハンズオンラーニング
(3)オープンエンドアプローチ

まず、コンストラクショニズムについて、 その概略をご紹介いたします。

コンストラクショニズムは次の2つの言葉に象徴されます。

子供は生れながらの「知識の積極的な建設者」である。
                      (発達心理学者ジャン・ピアジェ)

・子供たちが没頭して何か意義のあるものを作っている時、
真の学びが生まれるのだ。 
     (MIT教授シーモア・パパート)

「授業=業を授ける」という従来型の教育方法では、知識の占有者としての教師が一方的に知識を子供たちに与えるという構図(インストラクショニズム)となります。そこでは、子供たちは正しいか間違っているか、良いか悪いかの判断をすることもなく、権威ある大人からの知識を鵜呑みにし、それを理解し、覚え、できるだけ素早く正確に大人の要求する、いわゆる「正しい」答えを出さなければなりません。果たしてこれで、自分の頭で考え判断できる人間になれるでしょうか?

コンストラクショニズム(constructionism)の教育理論は、この対極にある考え方なのです。端的に言えば、「子供たちが知的好奇心と探究心を持って、創造的な活動(=ものをconstructする)に没頭している過程で、自ら知識を発見し、知識相互の関連付けをしながら体系を作り上げて行く(=知識体系をcunstructする)」というものです。子供たちは、だれに教えられることなく実体験の中から何かを「発見」し、自分の頭で判断して知識を獲得していくのです。発見したことは覚えることを強制されなくても自然に覚えているものです。また、発見には「感動」が付き物です。子供たちは、発見したときの感動を再び味わいたいがために、次の課題に自ら積極的に向かうようになります。このように、コンストラクショニズムとは、実に強力な「学び」の理論なのです。
次回は、コンストラクショニズムの学びにおける教育の役割についてお話しするつもりです。


精神とは満たされるべき器ではない。

それはともされるべき炎なのだ。

― ギリシャ時代の歴史学者プルタコス ―


To be continue・・・