~Great Exlploration in Math and Science 数学と科学の偉大な冒険~
既にお知らせしました『リトル・ダ・ヴィンチ』では、カリフォルニア州立大学バークレー校ローレンスホール科学教育研究所で25年以上にわたり研究・開発された教育プログラムの一つ『GEMS』を導入いたします。これは、直接体験型(ハンズオン)の理数教育カリキュラムです。 ローレンスホール(Laurence Hall of Science)は、サンフランシスコの近く、バークレー校の広大な敷地の中にあり、豊かな自然と静かな環境に恵まれたところです。最上階にサイエンスミュージアム、下のフロアには生物ラボ、コンピュータラボ、プラネタリウム、劇場、数学・化学・物理・天文などの講義室があり、脳研究の展示なども行われているそうです。年間50万人以上の人々が訪れて科学に親しんだり、指導者研修に参加しているとのこと。ローレンスホールで開発された数多くのカリキュラムのうち、生物学の野外体験型プログラム「OBIS」や「SAVI]」「FOSS」などが日本にも紹介されています。 GEMSには、幼稚園生から高校1年生までを対象とする80冊以上の指導者ガイドがあり、1冊のガイドを完成させるには3年かかります。地質学や生物学、天文学など様々な科学や数学分野の大学教員とカリキュラムディベロッパー(専門の開発者)が協力して作成したものを実際に全米の学校で使用し、その結果をフィードバックして改良を加えながら完成させていくからです。どんな子にも科学が面白いものだと実感され、科学一般に対する前向きな姿勢や創造的思考プロセスを養えるよう考案されています。
GEMSのアクティビティは、「コンストラクショニズム」に基づき、生徒自らが発見していくというプロセスを体験するというものです 。まず行動することから始め、生徒たちがユニットで扱う事柄になじんで、ある程度自分の考えを持ち、疑問を持って初めてコンセプトについて話し合いを始めます。そして、どうやって調べたらよいか、結論を導き出していくかを考えながら、科学的なコンセプトやプロセススキルを学び取るのです。あくまでその過程で、カリキュラムの構成(学びのデザイン)に基づいて、教師が有効な触媒となり生徒たちの自力による発見を導きます。この役割から教師は「facilitator(ファシリテーター:促進者)」と呼ばれ、その教授法は「guided discovery(ガイディッド・ディスカバリー)」と名付けられています。
当アカデミーは、GEMSについて興味を持ち、研究してきましたが、今年2月「ジャパンGEMSセンター(代表・古川和氏)」より正式な指導者資格を取得、開講を可能としました。 前号でお知らせしました、『リトル・ダ・ヴィンチ 小さな数学者』の春休み講座「カエルの算数Part1」「シャボン玉フェスティバルPart1」に続き、『リトル・ダ・ヴィンチ 小さな科学者』オープニング講座「ウーブレック」(科学者は何をする人なの?)を4月に企画しています。ご期待下さい。 ▲GEMS[プレート・テクニクス」より 溶岩の粘性と流れる速度・面積の実験 |
To be continue・・・ |
教育用レゴブロックや算数ブロック、ロボットなどの教材で学ぶ科学教室トゥルース・アカデミー代表の中島晃芳です。 このブログは、当アカデミーが月に1回発行しているお知らせ「Truth通信」に、2004年より掲載している「トゥルースの視線」をまとめたものです。 科学教育や算数教育、ICT教育、ロボット教育、ロボカップジュニアなどについて私の雑感を書き記しています。ぜひご一読いただければ幸いです。