2025年10月14日火曜日

【閉校式スペシャル】日本の未来を、世界の未来をTruth生に託す!

 ~ 学んで身につけたことを活かして、より良き社会に! ~

 この36年間を振り返り今と比べると、科学技術の進歩には浦島太郎のような気分になります。

Truthが始まった当時の教材作成は、手書きして原稿や切り貼りした原稿をコピー機で印刷するというものでした。スマホも携帯電話もなく、固定電話しかありませんでした。まさにアナログの時代です。1990年頃から現在のTruth通信のような進学塾の新聞を毎月MacパソコンLC2で作成しました。当時は、不具合を示す爆弾マークが頻繁に出て作業が止まり、苦労したことを覚えています。1992年にWindows3.1が日本に上陸し、WordExcelを使って教材作成をしたり、Illustratorを使って生徒募集のチラシを作ったりするようになりました。そして、90年代後半、インターネットが日本で普及し、様々な情報を簡単に手にしたり、ホームページやブログなどで誰でも自分の情報を発信したりできようになりました。ホームページビルダーという素人でもホームページが作成できるソフトが普及しました。

教育にもデジタルを使った学びが必要となる時代が来るのではないかと思い、実験の場としてパソコン教室も開校しました。一方、従来の受験教育とは異なる、学び手が主体の新しい教育を模索している中、プログラミング教育に可能性を感じ、レゴやロボットを使ったマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの教育と出合ったのです。そして、2000年に城北教室でレゴとロボットの科学教室をスタートしました。当時は、「おもちゃを使った教室なんて怪しい」とよく言われました。入ったらレゴを山ほどかわされるのではないかと。まだ当時は、WordExcelを学ぶ時代で、プログラミングやロボットの製作や制御を小学生や中学生が学ぶということはあまり一般的ではありませんでした。確かに、生徒募集のチラシは表面だけで、しかも全面オレンジ色の背景で、その中央に4ポッチブロックがぼんやりと浮かび、「なぜレゴは世界一、超天才的なおもちゃなのか?」としか書いてないのですから、確かに怪しかったかもしれません。それでも、理解ある保護者の方々のお陰で、十数名の生徒たちが通ってくれるようになりました。この頃には、当時プロも使っていたDreamweaverというソフトを使って教室のホームページを毎晩作成していました。

城北から2005年に移転した練馬校
城北から2005年に移転した練馬校

2001年日吉校を開校したところ、ロボットの祭典「ROBODEX2003」がパシフィコ横浜で開催され、ロボットプログラミングの体験イベントの依頼がありました。会場には様々ロボットが展示され、すり鉢状の観客席が設けられた人型ロボット「アシモ(ASIMO)」の実際に動く姿が見られるコーナーは大盛り上がりで、その大歓声を脇に、多くの子供たちに体験してもらうことできました。このイベントをきっかけに、子供たちを対象とするロボット教育の存在とその意義を知っていただき、日吉校に多くの生徒が通うようになり、生徒数は一気に増えて100名を超え、レゴエデュケーションからレゴのトロフィーをいただきました。

 

2回引っ越した日吉校は2018年に閉校

スポーツジムを改装した飯田橋校は2004年に開校

当時、杉並科学館での毎年のロボット教室やロボコンに携わっていたり、あちこちのイベントにも可能な限り参加していたりしていましたので、いくつかの記事がネットにも載るようになりました。そこで目をつけたのか、飯田橋ハイタウンに入っている会社から、1階の部屋を使って教室をやってくれないか?という依頼がありました。当初は、多くのビジネスマンが行き交う歩道橋の近辺を子供が通うというイメージがなかなか持てませんでした。しかし、教育熱心な地域でもあり、私立や国立の子も通える可能性があるので、これまで六本木→目黒とカルチャースクールで行ってきましたが、2004年に飯田橋校として開校することにしました。交通のアクセスは抜群にいいので、遠方から通う生徒もいて、前橋や茅ヶ崎、成田、甲府からも通ってくれました。

今では、日常生活でもロボットやドローンが身近になり、AI(人工知能)も生活には深くかかわるようになりました。プログラミング教育もロボット教育も当たり前になりました。マツコ・デラックスや黒柳徹子、夏目漱石などのアンドロイド製作などで有名な石黒浩・大阪大学教授は、「人間が誤った考えに基づいて指示を出しても、言うことをきかずに正しいことをするロボットは、もはや人間と同じレベルの存在といえる。その時、ロボットは人権が与えられ、人間とロボットの間に区別はなくなる。ロボットは人間になる」と述べています。また、ChatGPTなどの対話型の生成AI結婚している人もいるくらいです。 

科学技術はさらに進化するでしょう。そして、その発展は、私たちの生活をより便利なものにし、不自由さを持つ人々の悩みや苦しみを軽減し、様々な恩恵を与えてくれるでしょう。いまだ地球上から戦争はなくなっていませんが、人々がよりよく生きられるように、世界が少しでもよくなるように、皆が学んで得たものを活かしてくれることを期待しています。日本の未来、世界の未来を君たちに託します。

保護者の皆様のご理解とご支援がなければ、この36年を歩んでくることはできませんでした。心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳