~ 戦争の在り方を変えたドローン ~
ウクライナでの戦争でドローンが戦争の在り方を変えたといわれています。戦地でドローンが果たす役割は、偵察や監視、攻撃まで実に幅広く、いま世界中の軍事シーンでドローンが大きな存在感を示しています。
8/11放映TBS「つなぐ、つながるSP 科学が変えた戦争 1945⇒2024」では、ウクライナ軍の攻撃用ドローン工場(工場と言ってもどこかの地下室のようなところ)では3Dプリンターで部品を作り、1台7万円程度だそうです。今年6月にドローン専門部隊を作り、100万台の製造を目指すというが、現場の兵士たちはそれでも足りない、ドローンが多い方が戦争に勝つのだといっています。一方ロシアでもこの2年間でドローンの製造台数が17倍に増えたとのこと。
そもそもドローン自体、もともと軍事利用を目的として開発が始まったものだそうです。「ドローン(Drone)」とは「雄の蜂」を意味しますが、これも一説によると、イギリスの無人飛行機「Queen Bee」に対抗して名付けられた名称だといわれています。1940年代アメリカが開発した爆弾を搭載したドローン「TDR-1」は機首にテレビカメラが付けられ、遠隔操作ができたそうですが、技術的な課題や費用対効果などから実用には至らなかったものの、その後もドローンの軍事開発は続きました。1970年代ごろからは偵察用途での開発が進み、1990年代には攻撃機が実戦に投入されます。2001年にはアルカイダの幹部に向け、無人攻撃機「プレデター」から対戦車ミサイル「ヘルファイア」を発射。これが世界初のドローンによる攻撃だといわれています。
8/11放映TBS「つなぐ、つながるSP 科学が変えた戦争 1945⇒2024」では、ウクライナ軍の攻撃用ドローン工場(工場と言ってもどこかの地下室のようなところ)では3Dプリンターで部品を作り、1台7万円程度だそうです。今年6月にドローン専門部隊を作り、100万台の製造を目指すというが、現場の兵士たちはそれでも足りない、ドローンが多い方が戦争に勝つのだといっています。一方ロシアでもこの2年間でドローンの製造台数が17倍に増えたとのこと。
そもそもドローン自体、もともと軍事利用を目的として開発が始まったものだそうです。「ドローン(Drone)」とは「雄の蜂」を意味しますが、これも一説によると、イギリスの無人飛行機「Queen Bee」に対抗して名付けられた名称だといわれています。1940年代アメリカが開発した爆弾を搭載したドローン「TDR-1」は機首にテレビカメラが付けられ、遠隔操作ができたそうですが、技術的な課題や費用対効果などから実用には至らなかったものの、その後もドローンの軍事開発は続きました。1970年代ごろからは偵察用途での開発が進み、1990年代には攻撃機が実戦に投入されます。2001年にはアルカイダの幹部に向け、無人攻撃機「プレデター」から対戦車ミサイル「ヘルファイア」を発射。これが世界初のドローンによる攻撃だといわれています。

無人攻撃機プレデター
同TBS「科学が変えた戦争」では、19歳で軍隊に入り、アメリカの基地で働く男性をインタビュー。彼の任務委は、スロットルレバーとジョイススティックで1万キロも離れたイラクやアフガニスタンに飛ばしているドローンを操縦し、カメラでとらえた映像を10台ほどのモニターで人物を監視し、命令があれば攻撃すること。彼は4年半の間、4325件の攻撃を行い、殺害した敵の数は1626人。その間徐々に心を病んでいき、PTSD(心的外傷後ストレス障害)になり、自殺しかけたこともあるという。彼はモニター越しに攻撃した人間が負傷してのたうち回っている姿や、ある家を攻撃した際、その家に駆けこんできた子供が巻き込まれて死んだ姿を目の当たりにしていた。
攻撃用ドローンには、爆弾を投下するだけはなく、爆弾を積んで対象物に突っ込む自爆型ドローンもあります。太平洋戦争末期、「特攻隊」では多くの日本の若者が海軍の戦闘機「零戦」に乗り、アメリカ軍の艦艇へと体当たりして死んでいきました。しかし、今やわずか6機のドローンでロシア軍艦を撃沈。しかも、ドローンが自爆した際にカメラの映像は途切れるため、敵が死ぬ瞬間を見ることもありません。TBS「科学が変えた戦争」で、ゲーム用ゴーグルを付け、コントローラーでドローンを操るウクライナのドローン部隊の隊長は、敵を殺すときの気持ちについて聞かれると「嬉しいとか悲しいとかという感情はない。強い感情がある訳ではない。ドローンがあれば、ほとんどの人は標的を攻撃することにためらいも感じないだろう」と話していました。
現在は人間が最終的に攻撃の判断をしていますが、人の指示を受けることなく、人工知能(AI)を駆使して自ら標的を選択し、攻撃するロボット兵器のことを「自律型致死兵器システム(LAWS)」と呼びます。イスラエルが開発したAIドローン兵器は、相手機に敵意があるかどうかを判断して自ら攻撃するとのこと。2021年6月、リビアの内戦で軍用ドローンが、人間から制御されない状態で攻撃をした可能性があることが、国連の安全保障理事会の専門家パネルによる報告書で指摘されていたことが分かり、AIを用いて、自動的に相手を攻撃する兵器が戦場で用いられたとしたら、世界初のケースになるとみられています。
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ戦争、2023年10月に始まった2023年パレスチナ・イスラエル戦争、どちらも終わる気配が一向に見えません。また、人を殺すのが戦争であることも人類史上一向に変わってはいません。一体いつになったらこの地球上から戦争がなくなるのでしょうか?
戦争が起きてほしくない。
戦争は、自国、敵国の差なく、ただ若い兵士と無辜の民を傷つけ殺す。
なぜ戦争がなくならないのか。
なぜ戦争を起こそうとする人間がいるのか。
戦争で利益を得ることに倫理的に耐えられる人間がいるのか。
今も世界のあちらこちらで子供の上に爆弾が落とされている。
なぜ私たちは止められないのか。
坂本龍一
攻撃用ドローンには、爆弾を投下するだけはなく、爆弾を積んで対象物に突っ込む自爆型ドローンもあります。太平洋戦争末期、「特攻隊」では多くの日本の若者が海軍の戦闘機「零戦」に乗り、アメリカ軍の艦艇へと体当たりして死んでいきました。しかし、今やわずか6機のドローンでロシア軍艦を撃沈。しかも、ドローンが自爆した際にカメラの映像は途切れるため、敵が死ぬ瞬間を見ることもありません。TBS「科学が変えた戦争」で、ゲーム用ゴーグルを付け、コントローラーでドローンを操るウクライナのドローン部隊の隊長は、敵を殺すときの気持ちについて聞かれると「嬉しいとか悲しいとかという感情はない。強い感情がある訳ではない。ドローンがあれば、ほとんどの人は標的を攻撃することにためらいも感じないだろう」と話していました。
現在は人間が最終的に攻撃の判断をしていますが、人の指示を受けることなく、人工知能(AI)を駆使して自ら標的を選択し、攻撃するロボット兵器のことを「自律型致死兵器システム(LAWS)」と呼びます。イスラエルが開発したAIドローン兵器は、相手機に敵意があるかどうかを判断して自ら攻撃するとのこと。2021年6月、リビアの内戦で軍用ドローンが、人間から制御されない状態で攻撃をした可能性があることが、国連の安全保障理事会の専門家パネルによる報告書で指摘されていたことが分かり、AIを用いて、自動的に相手を攻撃する兵器が戦場で用いられたとしたら、世界初のケースになるとみられています。
2022年2月に始まったロシアによるウクライナ戦争、2023年10月に始まった2023年パレスチナ・イスラエル戦争、どちらも終わる気配が一向に見えません。また、人を殺すのが戦争であることも人類史上一向に変わってはいません。一体いつになったらこの地球上から戦争がなくなるのでしょうか?
戦争が起きてほしくない。
戦争は、自国、敵国の差なく、ただ若い兵士と無辜の民を傷つけ殺す。
なぜ戦争がなくならないのか。
なぜ戦争を起こそうとする人間がいるのか。
戦争で利益を得ることに倫理的に耐えられる人間がいるのか。
今も世界のあちらこちらで子供の上に爆弾が落とされている。
なぜ私たちは止められないのか。
坂本龍一
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

イスラエルが世界で初めて、戦闘でAI制御の自律型ドローン群を使用していた可能性

リビアで使用された自律型AI兵器