2023年12月27日水曜日

【第186回】NESTが新たなステージへ

 ~ 共励プレイパークができました! ~

NEST(ネスト)は、NPO法人科学術教育ネットワークの略です。NESTの運営母体は、私共Truth Academyと、Truth同様にレゴとロボットの教室を運営する「エルプレイス」(埼玉県)、八王子の共励こども園を母体とする「エレファントアリー」です。さらに東京都立産業技術高等専門学校(産技高専)の名誉教授や教授などの皆さんが参加して下って運営しております。前身は、2003年に結成したRISE科学教育研究会。当時六本木の貸し教室で上記3団体の生徒たちが集まってロボットサッカーの競技会を行い、学習の成果を発表したり、お互いの交流を通して学び合ったりしたところから始まりました。

NESTは現在、2003年~「自律型ロボット講座」、04年~「NESTロボコン」と09年~「ロボットの鉄人」合宿を行っていますが、コロナ禍以前は、8月に05年~「サイエンスキャンプ」や10年~「オーシャンプロジェクト」、ロボット教育指導者養成などの事業を行っていました。「サイエンスキャンプ」は、光センサーや温度センサーを搭載した機器をもって高尾山に各班別々のルートで登り、そのデータを分析したり、野外での実験データを解析したりするデータロギングの活動、ロボットを作ってシミュレーションを行う活動など、ICTを活用した科学活動三昧の2泊3日の合宿です。「オーシャンプロジェクト」は真鶴の海をフィールドとして、生物を採取して分類しデータにまとめたり、プランクトンを採取して観察したり、潮の満ち引きや風向風速のデータを採取して分析したり、シュノーケリングで海底の観察をしたりしました。
コロナ禍が明けたらまた休止していた活動を復活させたいと願っていたころ、今年5月共励こども園が「共励パーク」(https://www.kyorei.ed.jp/playpark.html)をオープンさせました。グラウンドやじゃぶじゃぶ池、ターザンワイヤーロープ、ハイジのブランコ
Go!Go!すべり台、丸太登り、ハンモック、レンジャーネットなど野外で思い切り遊べ、工作室もあり、管理棟はプレイルームとして子供には楽しい仕掛けもあって、室内遊びができます。「自然に触れる感動や、自然の危険性を体感しながら、自ら遊びを探し出したり、自発的に遊ぶ体験をする活動」を可能とする自然の遊び場を目指して作ったそうです。栗畑と裏山を買い取り、コロナ禍で生徒がなかなか来られない期間にこども園の職員が力を合わせて木の伐採から整地など開拓し、管理棟など一部の施設を除いて、じゃぶじゃぶ池やグラウンド、石垣、などの施設はすべて手作りで作ったとのこと。毎日が問題解決の連続だったそうです。その結果として出来上がったプレイパークは、共励こども園の教育哲学が込められた、素敵な施設になりました。

 今後も草刈りや薪の処理などの手入れが常に必要となりますが、一方でこの施設をどのように活用していくかが課題となります。そこで、「サイエンスキャンプ」をこのプレイパークで行えないか?模索しているところです。「ロボットの鉄人」「NESTロボコン」「サイエンスキャンプ」は、ICTを活用とした教育実践事例の全国コンテストで、ICTを活用して21世紀の教育の在り方として求められている社会的教育主義を実現したことが評価され、「CEC奨励賞」を受賞しています。久しく21世紀の科学教育には「制御」と「データロギング」が必要と言われていますが、プログラミングによる「制御」は広く認知され普及されたものの、「データロギング」はまだまだといった状況です。最近では小型化し手に入れやすくなったデータロガー教材も出てきていますし、データロギング教育でも先駆的な存在であるNESTですので、共励プレイパークという新たな地で、さらに進化したデータロギングを中心とした「サイエンスキャンプ」が早々に復活できるよう、新たなカリキュラム開発にチャレンジしたいと思っております。楽しみにお待ちください。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
共励プレイパーク
自然あふれる共励プレイパークに、NEST理事ら集結(5月)

2023年10月27日金曜日

【第184回】飯田橋校でフリースクールを開校!

 ~ 教科の学習とSTEAM教育、学び放題のフリースクール「i-school」 ~


東京都内の公立校で2021年度に不登校だった小中学生は2万1536人。統計のある1966年度以降、初めて2万人を超えました。不登校の子の割合は小学生が全体の1.3%、中学生は全体の5.3%にあたり、9年連続で増加しています。過去5年で小学生は2.6倍、中学生は1.6倍に増え、小学生の増加率が目立ちます。背景には、いじめの低年齢化があるようです。いじめの認知件数は、都内の学年別の統計が公表され始めた14年度は中1が最多でしたが、今は小1が最多とのこと。しかし、不登校の原因はいじめだけではありません。学業負担とストレス、学校生活への適応困難、家庭環境、精神的な健康問題、学校への不安感など様々です。

 一方、不登校の子の受け皿は、都内は既存の学校以外の選択肢が他県より多いです。ただ、都教委によると、不登校の小中学生のうち、フリースクールなどに通った記録がある子は5%弱。自治体が設置する教育支援センター(適応指導教室)も14%。選択肢があっても、大半の親子は選んでいないことがわかります。「こうした施設に通うことをポジティブに評価できない風潮が社会的にまだあり、精神的なハードルがある、ことなどが挙げられる」と、全国不登校新聞社・代表理事の石井志昂さんは指摘しています(朝日新聞6/17)。

 トゥルースの視線でも不登校の問題を取り上げてきました。これまでトゥルースにも不登校児は何人かいましたし、現在もいます。この問題を考えるたびに何かできないかと長年心を痛めてきました。考えればトゥルースはアフタースクールですので、昼間の時間は教室が使えます。このコロナ禍で不登校児が急速に増え、いよいよこの問題に着手しなければならないと感じ、フリースクールを立ち上げたいと思う気持ちが強くなりました。

教育歴34年、STEAM教育歴23年のトゥルースがフリースクールとして何ができるか?と考えた時、教科の学習とプログラミング学習、ロボット学習が思う存分できる第3の学び場を提供できれば、という考えに至りました。
フリースクールの名前は、「i-school(アイスクール)」 ⇒https://ischool-ta.jp/。名前の由来は次のような思いからです。
i-schoolのiは、I(私)私が主役! i-schoolのiは、identity(アイデンティティ)のi 自分らしく! i-schoolのiは、individuality(個性)のi 自分の個性を発揮して! i-schoolのiは、idea(考え)のi 自分の考えを大切に!
i-schoolのiは、ideal(理想)のi 自分の理想に向かっていこう!


 教科の学習は、AI学習システムを導入して個別最適化を図り、小学4教科、中学5教科が学び放題。学校の出席認定70%以上の教育システムです。プログラミング学習は、映像授業を活用した完全個別指導で、Scratch・マインクラフトを始め、HYML・CSS・JavaScript・Unityなどのプログラミング言語、LINEスタンプ・3Dイラスト・映像クリエイター・Word・Excelのコースも。ロボット学習は、レゴエデュケーションのSPIKEベーシック、SPIKEプライムを使用。もちろん、算数数学ブロック、算数ゲームも自由に遊べ、個人的に大好きなカードゲームやボードゲームなどを使って生徒同士のコミュニケーションを図りたいと思います。現在、NPO法人科学技術教育ネットワークや、学校の理科実験教材を扱い、レゴエデュケーション日本正規代理店でもある株式会社ナリカ、共励プレイパーク、理科実験を提供する一般社団法人ダイレクトフォースなどの協力を得ています。

 10月スタートを目指し、現在鋭意準備中です。もし身の周りに不登校で悩んでいる小中学生がいらしたら、選択肢の一つとしてご紹介くだされば幸いです。応援の程、よろしくお願いいたします。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
QRコー

2023年7月27日木曜日

【第183回】ChatGPTと教育②

 ~ 生成AI(人工知能)とどう向き合うべきか?  ~

7/4文部科学省は生成AIについて、学校で使う際の留意点をまとめたガイドラインを公表しました。学校での適切な使い方、不適切な使い方の例を示し、基本的な考え方として「生成AIを近い将来使いこなすための力を意識的に育てる姿勢は重要」として、学校教育に取り入れていく方針を打ち出しました。その上で、生成AIにすべてを委ねるのではなく、自分の判断や考えが重要であることを子どもたちに理解させることが必要だと強調。子どもの発達の段階を踏まえて利用が効果的かを考慮すべきだとし、特に小学校段階で使わせることには慎重な対応が必要としました。

 ドイツ南西部のフランケンタールにあるカロリネン・ギムナジウム(日本の中学・高校に相当)は「ChatGPTは『重力』と同じで逆らえない。ならば、コントロールを考えるべきだ」というポリシーを掲げ、「いずれ生徒はChatGPTを家で使うようになる。だったら、学校が先手を打ってコントロールすべきだ」と早々に授業に取り入れています。歴史の授業では、第1次世界大戦前夜、ドイツ帝国最後の皇帝ウィルヘルム2世の支持者ならどんなスピーチをするかがテーマとし、ChatGPTに架空の草稿を書かせ、当時の歴史的事実と一致しているか?を検証。英語の授業で取り上げたのは2021年の米連邦議会議事堂襲撃事件。トランプ元大統領だったら支持者にどんな演説をするか?ChatGPTが英語の表現やスタイルがトランプ流か?生徒全員と考えたとのことです。

 日本でも、授業でAIをどのように活用したらよいか、模索が始まっています。愛媛大学教育学部附属中学校の中3理科の授業では、水溶液の性質を学ぶ実験の後に、振り返りをChatGPTに投げかけフィードバックをもらう。東京学芸大学附属小金井小学校の小4道徳では、「転校した友達から届いたはがきが料金不足だったことを友人に伝えるかどうか悩む」をテーマにChatGPTとのやり取りを通して一緒に考える。函館市立万年橋小学校では、学芸会の出し物として劇を行うため、学級活動の時間に台本をAIに作らせる。京都府八幡市立有都小学校の図工では、Text to ImageとMagic Editという画像生成AIを利用して「妖怪お面作り」を。これは余談ですが、東大ではChatGPTを裁判官にした模擬裁判のイベントが開かれ、とても興味深く感じました。
東大「AIによる模擬裁判」
では、家庭ではどのように対応したらいいのでしょうか?東大合格を目指すAIを作る「東ロボくん」プロジェクトを主導した新井紀子・国立情報学研究所教授は、親の向き合い方について、ChatGPTの意義と不可避性を認めつつも、こう話します。「私に10代の子どもがいたら、使わせませんね。子どもにChatGPTを使わせることは、YouTubeを使わせるのと同じ感覚です。他の子がゲームをする姿を見ているだけの子もいます。YouTubeは可能性があるけど、多くの人にとっては可能性を奪う道具です」としたうえで、「ChatGPTをそのまま子どもに使わせたら、作文を書いてもらうとか、調べ物の学習の答えを書かせるとか、楽なことをするに決まっています。そのせいで、時系列に物事を書く能力とか、つじつまが合うように何かをまとめる能力とか、本来、狙っていた教育効果が白紙になってしまいます」「今わが子をChatGPTを使いこなせる大人にするためには、小さい頃はサルとして育てる必要があると思います。鉛筆を使う。消しゴムを使う。物差しをしっかり押さえて線を引く。こうした原始的な体験を積むことが大事、というところに戻るのではないかと思います」と。

今年3月下旬、気候変動問題に悩んでいたベルギーの男性が、ChatGPTではないのですが、AIチャットボットEliza(イライザ)と6週間対話を続けているうちに地球の未来を託せるのはAIしかないと思い詰めるようになり、「自分が犠牲になるから地球を救ってほしい」とElizaに言い残して自らの命を絶ってしまいました。危険性を忘れてはなりません。私も日常的にChatGPTが欠かせなくなりましたが、問いの設定の仕方、返答内容の検証と吟味が必要であること実感しています。確かな国語力、正しく検証する手法、論理的整合性を判断する力などが求められます。現段階では学校や教育現場での正しい指導の下に使用させるべきであり、子供たちに安易に使わせてはならないと感じています。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

2023年6月27日火曜日

【第182回】ChatGPTと教育①

 ~  ChatGPTは教育の革新か破壊か? 人間の知性と倫理を問うAIの衝撃  ~

ChatGPTというAIが話題になっています。このAIは、ネット上の膨大なデータを学習して、人間と自然な対話ができるだけでなく、文章や画像などの作品を生成できるというものです。このAIは、教育現場でも利用され始めており、学習支援や創造性育成などの可能性を秘めています。しかし、同時に、学生の思考力や表現力の低下や、著作権やプライバシーの侵害などの危険性もあります。このAIは、教育の革新か破壊か? 人間の知性と倫理を問うAIの衝撃について考えてみましょう。

まず、ChatGPTが教育に与える可能性について見てみましょう。ChatGPTは、言語学習ツールやライティングアシスタントとして使用することができます。例えば、英語やプログラミングなどの学習において、ChatGPTに質問したり、フィードバックをもらったりすることで、学習効果を高めることができます。また、ChatGPTは、創造的な課題や作品を生成することができます。例えば、小説や詩や俳句などの作品を作成したり、新しい商品やサービスなどのアイデアを出したりすることで、学生の創造性や思考力を高めることができます。さらに、ChatGPTは、様々な分野やテーマに関する知識や情報を提供することができます。例えば、歴史や科学や芸術などの分野に関する質問に答えたり、関連する記事や画像などを提示したりすることで、学生の興味や探究心を刺激することができます。
次に、ChatGPTが教育に与える危険性について見てみましょう。ChatGPTは、リポートや論文などの学習成果物を簡単に作成できてしまうことから、教育現場では、学生が自分で考えたり表現したりする力が低下する恐れがあります。また、ChatGPTが作成した文章や画像などには誤った情報や偏見が含まれる可能性もあります。したがって、教育現場では、ChatGPTの利用に対して基準や注意喚起を行う必要があります。また、ChatGPTは、ネット上の膨大なデータを学習していますが、それらのデータには著作権が存在します。ChatGPTが作成した文章や画像などの作品は、元のデータの著作権を侵害する可能性があります。また、ChatGPTが作成した作品に対しても、誰が著作権を持つのか、どのように利用できるのかという問題があります。したがって、ChatGPTを使って創作する場合は、著作権に関する法律やルールを遵守する必要があります。さらに、ChatGPTは、入力された文章に応じて出力を生成しますが、その過程で入力された文章を記憶することもあります。そのため、未発表の論文や秘密にすべき情報を入力してしまうと、意図せず漏洩してしまう可能性があります。また、ChatGPTは、個人情報や個人的な話題についても対話することができますが、その情報をどこかに送信したり保存したりすることもあります。したがって、ChatGPTを使う場合は、プライバシーに関する注意や設定を行う必要があります。

以上のように、ChatGPTは教育に様々な可能性と危険性をもたらします。ChatGPTは便利なツールですが、同時に危険なツールでもあります。ChatGPTを教育に活用する場合は、その特性や機能を理解し、適切かつ倫理的な方法で使用することが重要です。また、ChatGPTに頼りすぎず、自分自身で考えたり表現したりする力を育てることも大切です。トゥルースの視線で見ると、ChatGPTは教育の革新か破壊か? 人間の知性と倫理を問うAIの衝撃です。

以上の文章を読んでどんなことを感じられたでしょうか?実は、ChatGPTに「トゥルースの視線で、ChatGPTが教育に与える可能性と危険性についての文章を書くとしたら、どんなタイトルと本文になるか書いてみて。」とお願いして、ChatGPTによって一瞬にして書かれた文章です。WEB上のいろいろなサイトから引用してきているのでそれらしい感じで、文章構成もしっかりしています。しかし、どこか無味乾燥な印象を受けるのは私だけでしょうか?次回、このテーマを私自身の言葉で書いてみたいと思います。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
「トゥルースアカデミー」の画像をAIで生成
「レゴとロボットの科学教室」の画像をAIで生成
「少年の明るい未来」をAIで自動生成した画像

2023年5月27日土曜日

【第181回】14年ぶりに日本人宇宙飛行士誕生へ!②

 ~ 月面探査車による月面レース  ~


第3次選抜では、相模原キャンパスの宇宙探査実験棟にある「宇宙探査フィールド」が使用されました。宇宙探査フィールドは、約400トンの砂や人工太陽光照明灯が設置されていて、月面をはじめとする天体の表面地形や照明環境を模擬できる施設です。ここで、受験者10名が3チームに分かれて月面探査車(ローバー)を開発・遠隔操作した月面レースが行われ、まさにロボコンそのものなので、とても面白かったです。

各チームには、台車に加え、カメラとセンサーが4つずつ渡され、何をいくつ使うかは自由。製作した探査車を別室から遠隔操作し、模擬月面に設けられた7つのゲートのうち制限時間30分以内にいくつ通過できるか?を競うものです。操縦する別室のPCには、ロボットに搭載したカメラからの映像と、センサーの状態しか見ることができないので、ロボット本体がどこにいるのかを見ることもできません。また、制限時間になった時に探査車はスタート地点に戻っていなければなりません。探査車の設計と組立に与えられた時間は、わずか100分。

Aチームは慎重に、シンプルな構造で確実にミッションをこなす方法を模索。米田さんがリーダーを務めるBチームは、カメラとセンサーを6個使用するつもりで製作していた途中、使用できるケーブルが4本しかないことに気づき、米田さんが別室の試験官に確認し、制限時間を10分延長してほしいと申し出ました。それに対して「タイムキープができていない」と指摘され、それを認めたうえ、5分の延長を要求。結果的には8分オーバーとなりました。諏訪さんがリーダーのCチームは、技術者が2名いるので、2人が話しやすいよう座る位置を変え、フォローに回りました。このチームは7つのゲートをすべて狙うことにしました。

いよいよ1回目のレース。Aチームは着実に4つのゲートをクリアし、スタート地点に戻りました。Bチームは、4つクリアし、残り5分で5つクリアすることを目指しますが、探査車がどこにいるのかが分からなくなり、Cチームの地点に戻ってしまい、失格。Cチームは、電源が切れてスタートできず、諏訪さんが計画変更を提案して、3つクリアして帰還。米田さんは一人失敗の原因を分析していました。

2回目ではルールが変わりました。緊急事態が発生し燃料供給ラインがトラブルで破壊され、3チームで22個の燃料のうち20個以上を獲得して、40分以内に全チームが帰還する―というものです。これは、個別に競っていたチームが力を合わせてミッションを行う、ロボカップジュニアの世界大会で行われている「スーパーチーム方式」と同じで、とても興味深く見ました。

より遠くのゲートを通過する程より多くの燃料を獲得できます。Cチームは多くの燃料を獲得することを目指します。Aチームは辺りが暗く、どこがゲートか見えない状態となりましたが、最悪の状態を想定して取り付けていたセンサーが活き、難局を打破。Bチームは他チームのサポートに回りました。その結果、時間内の全チームが帰還!

この試験の目的は「実施中の行動観察」で、コミュニケーションやリーダーシップ、状況認識、意思決定、問題解決、集団行動における業務遂行能力などを、宇宙飛行士の訓練に従事している専門家が評価したということです。この試験の様子を見て、いくつかの教訓が得られました。

・失敗した時のリカバリーをどうするか? 
・リーダーシップの対するフォロワーシップの大切さ
・万が一の事態に備えての安全策の用意(フェールセーフ)


どれも、生徒たちが参加するロボコンにも必要なことだと思います。

 米田さんが研修医の頃、先輩からもらったという言葉が印象的でした。「決断とか選択が正しかったのかと悩む時があるけれども、自分の歩んだ道を正しい道にするのは自分だ」と。その言葉を胸に刻み、生きていかなければとつくづく感じました。
トゥルース・アカデミー代表 中島

2023年4月27日木曜日

【第180回】14年ぶりに日本人宇宙飛行士誕生へ!①

 ~ 宇宙飛行士に求められる資質とは?  ~

皆様のご存じの通り、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が昨年13年ぶりに宇宙飛行士を募集し、1年近くの選抜を重ねて、世界銀行上級防災専門官の諏訪理さん(46歳)と日本赤十字社医療センター外科医師の米田あゆさん(28歳)が候補者に決まりました。2000倍以上の倍率を勝ち抜いた2人です。諏訪さんは最年長、米田さんは宇宙飛行士になれば日本人女性で3人目、最年少ということで話題になりました。今後、基礎訓練を経て宇宙飛行士に認定されますが、米国主導で進める有人月探査「アルテミス計画」(視線177回参照:https://truth-academy.co.jp/blog/article.html?page=37)で、日本人で初めて月面に降り立つ宇宙飛行士になるかもしれません。
諏訪さんと米田さん

今回の募集では、幅広い人材を募るため、これまで自然科学系の大学の卒業者に限ってきたが学歴を不問とし、応募は前回の4.3倍の4127人。書類選抜で2266人に。第0次選抜では英語能力に加え理系の知識などが試され205人に。第1次選抜では、プレゼンテーション試験・運用技量試験・資質特性検査が行われ、50名に。プレゼンテーション試験が加えられたことが話題になりましたが、運用技量試験では2×4ポッチのレゴブロックを6個使った問題が出題されました。図形認識力・構成力を問われるかなりの難問です。第2次選抜では、面接試験(英語、資質特性、プレゼンテーション)が行われ、10名に絞られました。最終選考となる第3次選抜は約3週間の資質特性検査・運用技量試験と約2日の面接試験(総合、英語、プレゼンテーション)が行われ、最終的に2名が決定しました。この選抜で過酷なのが「閉鎖環境施設」を使った試験です。この試験では受験者が、ISSの実験棟を模した窓のない閉鎖施設で約1週間生活します。施設内には5台のモニターカメラが設置され、別室の審査員から24時間、一挙手一投足を監視されます。その環境下で受験者は、様々なミッションに挑まなければなりません。加えて、夜はきちんと眠れているかを腕時計型のモニターでチェックされます。

では、JAXAは宇宙飛行士にどんな資質を求めているのでしょうか?JAXAは次のように述べています。「宇宙飛行士は各国から集まった多国籍のメンバーと共同で活動を行っていきます。JAXAの宇宙飛行士は日本人としての誇りを持ち、メンバーシップの多様性を尊重しながら、協調してチームをミッション成功へと導いていくことが大切。そのための自己管理能力やコミュニケーション能力が求められます。また、これからスタートしていく宇宙探査ミッションは人類にとって未知の領域です。その環境に適応し、極限状況である宇宙でも柔軟かつ的確な判断や行動ができるかも、宇宙飛行士として重要な資質となります。さらに、宇宙飛行士の役割はミッションを完遂するだけではありません。宇宙飛行士はいわば人類の代表。そこで得た経験を世界中の人々に伝える表現力や発信力を発揮して、人類の発展に貢献することが求められます」と。

 そして、8つの求められる特性を以下のように示しています。①目的意識・達成意欲 ②任務・訓練に耐えうる健康状態 ③STEM分野の知識・論理的思考力・英語力・専門性 ④ミッション遂行力(自己管理、コミュニケーション、リーダーシップ等)・緊急事態対処能力 ⑤進歩/変化に対応するための心身両面の適応性や強靭性 ⑥日本人としての誇り・広範な素養と知識・国際チーム員としての態度 ⑦外部に伝える表現力・発信力 ⑧高いコンプライアンス意識。特に今回話題となったのは、「表現力・発信力」という新たに加わったことです。月探査に参加できる人間は限られています。その稀有な経験や成果をわかりやすく伝え、世界中の人々と共有できる能力は、現代の宇宙飛行士に欠かせないものです。この能力を見極めるために、第1次~第3次選抜では毎回プレゼンテーション試験が課されることになったのです。

 NHKは、3/30「選ばれるのは誰だ?密着!宇宙飛行士選抜試験」という番組で、第3次選抜の様子を放映しました。次回この様子をお知らせし、宇宙飛行士に求められる資質を具体的に考えてみたいと思います。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

2023年3月27日月曜日

【第179回】AIのある日常風景

 ~ 小説・絵画・音楽…AIと創る芸術作品  ~

2022年11月にOpenAIという企業がリリースした「ChatGPT」(https://openai.com/)は、その高度な技術から瞬く間に注目を集め、日本でもかなり話題になっていますので、もう既に使っている方もいらっしゃるかと思います。ユーザー数100万人を5日で超え、1億人を超えたのはたった2か月だったそうです。ChatGPTは、質問欄に聞きたいことを入力すると、とても短い時間で人間と対話しているような自然な文章で答えてくれます。私もいくつかの質問を試してみたのですが、まだ未学習の事柄もあるのか、時にはトンチンカンな答えもありますが、多くの場合は想定通りの答えを返してくれます。ChatGPTのAPIを利用して開発されたLINEアプリ「AIチャットくん」が今年3月2日に提供が開始されました。ログインする必要もなく、すぐにChatGPTが使えます。LINEなので音声入力もできるので、とても便利です。ChatGPTは、Excel関数の生成、HTMLからPythonなどのプログラミングも可能で、さらにはまた、音楽、小説、脚本、詩、歌詞や作文などのクリエイティブな活動も行えるそうです(有料版だけかもしれませんが)。


ロボカップの提唱者で一般社団法人ロボカップジュニア・ジャパンの理事も務められたた松原仁・東京大学次世代知能科学研究センター教授は、日本を代表する人工知能の研究者です。松原教授は、小説を書くAI開発プロジェクト「きまぐれ人工知能プロジェクト・作家ですのよ」という小説を書くAI開発プロジェクトを2012年にスタートさせ、2016年にその作品が、「理系的発想からはじまる文学賞・星新一賞」(https://hoshiaward.nikkei.co.jp/archive/no1/index.html)の1次審査を通過しています。賞の立ち上げにも松原教授は携わっており、「人間以外(人工知能等)の応募作品も受付けます」と応募規定にあります。星新一の次女・星マリナさんから「星新一の原稿データを、全て研究に使っていいですよ」というバックアップを受け、星新一の1000点以上の短編SFを解析しているとのこと。2022年2月18日、星新一賞で初めてAIを使って執筆した小説「あなたはそこにいますか?」が入選したと、主催する日経新聞は報じています。作者の葦沢かもめさんは、AIが生成したあらすじを基にした執筆や、AIが書いた文章の編集などを通して、AIと共同で小説を作っていると言います。今回の応募総数は2603編。そのうちAIを利用して作られた作品は114編(前年14編)もあったそうです。
ゲームクリエイターのSta氏が開発し、Google TRCの協力により作成されたツール「AIのべりすとalpha2.0」(https://ai-novel.com/)は、文庫本に換算すれば174万冊分の知識を学習しているAIであり、非常に精度の高い文章の生成ができるそうです。最初にいくつかの文章を入力することで、セリフの口調や文脈にあった物語の展開がAI側によって生成されます。細かいオプションを使用することで、より自分の理想に近い小説を書くことができるとのこと。また、アイデアのヒントを得るために活用したり、キャラクター設定やストーリーや文章の要約、一日に起こった出来事を文章化し日記に付けたりすることなどにも活用できたりします。昨年「第1回AIのべりすと文学賞」(https://demeken.net/ai-novelist/)が行われ、10代から70代の幅広い世代から389本もの作品が寄せられたと、主催する株式会社デジタルメディア研究所が発表しています。実際に使ってみると、ひたすら自問自答しながら書くのとは異なり、AIと会話しながら文章を書いていく共同作業がとても楽しく感じられました。現在「第2回AIのべりすと文学賞」の開催が検討されています。興味のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか?

また、音楽や絵画でも、AIで作曲する音楽自動生成サービスや、テキストから自動で絵画を生成するAIアプリがいくつも出ています。2022年の米コロラド州の展覧会「Colorado State Fair」の美術コンテストで、短い文章を入力すると、生々しいほど現実味がある絵に変換してくれるAI「Midjourney」を駆使したジェイソン・M・アレン氏の応募作「Theatre D’opera Spatial(仏語で『宇宙のオペラ劇場』)」が、コンテストの新進デジタルアーティスト部門でブルー・リボン賞(1位)を獲得しました。これはインチキだ、という物議をかもしています。

このように、既存のデータを単に分析したり処理したりするものではなく、斬新なコンテンツを生成できるAIは、「ジェネレーティブAI(生成型人工知能)」と呼ばれています。芸術とは何なのか?AIの著作権の仕組みは?倫理的に問題ないのか?などの問題を投げかけていますが、私たちの日常風景は確実に変わってきています。
素人でもAIツールを使って芸術創作を楽しむことは、人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか?

トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
ジェイソン・アレンさんがAIを使って制作した絵

2023年2月27日月曜日

【第178回】Truth生も進学!多様化する高校

 ~ 21世紀型スキル育成に向けての大きな一歩  ~

今年も入試シーズン真っただ中です。最近では、インターネットで学ぶ通信高校やeスポーツを中心としたカリキュラムの学校もあり、学校の多様化が進んでいることを実感します。Truthの生徒・卒業生が進学した、あるいは、これから進学するユニークな学校をご紹介したいと思います。

学校法人角川ドワンゴ学園が運営するネットの学校「N高等学校」(設立2016年)・「S高等学校」(2021年)は、昨年9月時点で23,000人を超える生徒が学んでおり、イギリスの教育支援団体「T4 Education」が主催する「World’s Best School Prizes」のInnovation部門において、先進的な教育を行う学校として世界トップ10に選出されました。日本から選出された唯一の学校です。同校のオンライン学習、特にバーチャル技術を活用した体験型の学びが高く評価されたそうです。「ネットコース」「通学コース」「オンライン通学コース」「通学プログラミングコース」の4コースがあります。それぞれ、沖縄とつくばに本校があり、通学コースの生徒が通えるキャンパスは全国33ヵ所(今年4月には10カ所が新設)あります。ロボカップジュニアの活動を行っている高校生の中にも、進学校に通っていたにもかかわらず、もっと自分の学びたいことに専念したいという理由で転校した子もいます。中には自分が興味のある研究をしているあちこちの大学の先生に直接会いに行き、専門的な話を聞いて学ぶための時間を作っている人もいるようです。
https://nnn.ed.jp/

今年の受験では、2014年に開校した長野県軽井沢にある全寮制国際高校「UWC ISAC JAPAN」に合格した生徒がいます。幼稚園生の頃から約10年、今もTruthに通っている生徒です。UWCとは、国際本部はロンドンに本部あり、1962年に発足したユニークな教育機関。18の国および地域の加盟校からなり、158以上の各国国内委員会および生徒選考委員により構成されています。募集人員は40名で約30%が日本国籍(約70%が外国籍)で、入試は英語で行われます。先生の9割も外国人です。日本よりむしろ、アジア太平洋地域やグローバルな社会チェンジメーカーの育成を目的に設立されたユニークな高校なので、ある意味では灘や開成に入るよりも難しい、とも言われています。実践的なリーダーシップ教育が最大の特徴で、卒業生の進学先の大学は16か国に及んでいるそうです。小林りん代表理事は、「私たちが考えるリーダーとは、新しい価値観を世の中に送り出していく人です。そのためには何が必要かを噛み砕いて言うと、多様性への対応力があり、問題設定能力を持ち、リスクをとって挑戦できる。この3つの資質を持っている人を育てたいと思っています」と述べています。
https://uwcisak.jp/
UWC_ISAC_JAPAN
また、20年ぶりに今年新しく誕生した5年制の全寮制高等専門学校「神山まるごと高専」に合格した生徒もいます。正直なところ、どの生徒か分からないのですが、学校側から連絡があり、Truthに長く通った生徒が合格したと知らされた次第です。おそらく卒業生かと思われます。この学校は「地方創生の聖地」と呼ばれる徳島県神山町にあります。限界集落寸前だった神山町には、2010年頃から東京や大阪のITベンチャーが新たな働き方を模索して、サテライトオフィスを開くようになったそうです。開校プロジェクトを牽引した4名と共に、約40名の有志メンバーは、全員が起業家。起業家たちが心から欲しいと思える学校を実現したとのこと。クラウドファンディングでは、5億7千万円を超す資金が提供されました。コンセプトは、「15歳からテクノロジーとデザイン、起業家精神を一度に学ぶ」。「モノをつくる力で、コトを起こす人」を学生像として掲げています。今年の初年度入試は募集人員40名。合格倍率は9倍を超えたとのこと。全国から受験生が集まりましたが、中でも東京都が一番多く、60名が受験、6名が合格となりました。
https://kamiyama.ac.jp/
神山まるごと高専
ISAC JAPANも神山まるごと高専も、単に学校成績や学力試験だけで合否の判断するのではなく、多様な観点から人物を総合的に評価し、可能性のある人材を見出す入学試験を行っています。また、どちらも都会の喧騒から離れた自然豊かな全寮制で、学びは学内だけにとどまらず、地域や社会との結びつき、さらには社会への発信までデザインされているようです。なかなか従来の教育では短期間に実現させることが難しい、学び方の多様化に対する対応、「21世型スキル」(視線95回参照:https://truth-shisen.blogspot.com/2015/02/)を育成する環境の実現を、既成概念にはとらわれない新しい学校を創ることで、大きな一歩を踏み出させるのかもしれないと感じます。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

2023年1月27日金曜日

【第177回】新年のご挨拶

 ~ 混沌としたこの時代に希望をもって生きる  ~

日本で新型コロナ感染者が発見された2020年1月15日から早3年が経ちました。新型コロナによる様々な規制が撤廃され、人々の生活はコロナ禍以前に戻りつつあり、街では外国人観光客の姿もよくみられるようになりました。窮屈な生活から解放され明るい兆しが感じられると思う一方、第8波が始まり、死者数が急増。この1か月半で1万2000人以上の方が亡くなり、未だ長いトンネルの出口が見えません。

また、2022年2月14日の侵攻に始まったロシア・ウクライナ戦争では今でも激しい戦火が続いています。1/16現在ロイターの発表によると、死亡者数最低 42,295 人、死亡者を除く負傷者数最低 54,132 人、行方不明者数最低 15,000 人、避難民おおよそ 1360万 人、損壊した建物数最低 140,000戸。市民に対する攻撃や電力インフラなど市民生活に対する攻撃には戦争の非情さ、怖さを感じます。これらに複雑な要因も絡み、エネルギー需要のひっ迫による歴史的なエネルギー価格の高騰、半世紀ぶりの世界的なインフレも私たちの生活に影響を与えています。

昨年末にはFIFAワールドカップでの日本代表チームの活躍に日本中が沸きましたが、2023年は昨年までに積み残した宿題を背負ったままのスタートになりました。

 岸田首相は年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」を掲げました。少子高齢化の結果、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2050年には日本の総人口は1億人を下回ると予測されています。これは、次世代の生産人口が減少していく恐れがあるということです。総務省のデータによると、日本の生産年齢人口は1995年をピークに減少傾向にあり、2050年の生産人口は2021年と比較して約30%減少すると見込まれています。生産人口の減少により労働力と消費者が不足し、国内経済の縮小が懸念されているのです。これを回避するには、少子化政策は必須です。加えて、女性や高齢者が安心して働ける環境を整備すること、外国人労働者をもっと受け入れ、日本人同様の人権を保証することなども同時に行わなければならないのではないでしょうか?さらに、ロボットやAIをより進化させ、不足した労働力を機械化することによって「ロボットと人間の協業」を増やすことも必要です。

 特にドローンの発達が注目され、「空の産業革命」とも言われています。去年12月、「レベル4」という高度な飛行が解禁され、その操縦に必要な国家資格の試験が、1/16から全国160か所の会場で始まります。これにより、日本のほぼ全域で補助者なしでの自律的な目視外飛行が可能となります。特に大きなインパクトが期待されているのが物流業界です。ドローン物流の社会実装が進むことで、営業所から自宅までの配送自動化も期待できます。この自律型ドローンは、現在中国での森林火災の消防活動、スペインでの水難事故での人命救助などにも使われており、日本でも警備・監視・交通インフラの点検などの分野で活用しそうです。ただ一方で、ロシア・ウクライナ戦争が「ドローン戦争」と言われ、戦争に使われることには残念な思いはありますが、軍民によるドローン開発はさらに加速化するでしょう。

 一方、2022年11月、世界の総人口が80億人を突破したことが、国連の「世界人口推計2022年版」で明らかになりました。1分に156人、1日で22万人、1年で8千万人、増えています。 世界中で、1年に6千万人が亡くなり、1億4千万人が産まれます。この人口増加は貧困・食糧難・環境破壊・資源枯渇などをもたらします。アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏は、グローバルなエネルギー使用量は毎年3%伸びており、これが複利で増加すると25年ごとに倍になって地球のエネルギーがいずれ枯渇する可能性を示唆し、「人類は宇宙に住む以外道がない」と断言しています。NASAが提案する月面探査プログラム「アルテミス計画」では、2025年以降に月面に人類を送り、その後、ゲートウェイ(月周回有人拠点)計画などを通じて、月に物資を運び、月面拠点を建設、月での人類の持続的な活動を目指しています。昨年11/26、NASAの新型ロケット「SLS」の初号機が、「アルテミス1」としてケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

時代は混沌としていますが、科学は確実に進歩し、常に人類は新しい希望に向かって進もうとしています。科学技術は特定の国や特定の国民のためだけのものではなく、全人類のためのものです。新たな時代を切り拓くのは、今の若い世代であり、それに続く世代です。多くのTruthの先輩たちが社会に巣立ち、技術力を発揮して活躍しています。創造力や問題解決力を育てるSTEM教室として、彼らに続く次の世代の成長に関われることを、とても幸せに感じる今日この頃です。

  明けましておめでとうございます。
  本年もよろしくお願いいたします。
トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳